完璧なカールに憧れる女性は多いですが、実は天然パーマの方も同じ夢を持っています。この髪質は意外と誤解されがちで、健康的で魅力的なくせ毛やウェーブ、カーリーヘアを手に入れるのは難関ですが、不可能ではありません。
くせ毛のケアは簡単な作業ではありません。ふんわりとした健康的なカールやリングレット、艶やかなウェーブを手に入れるには、時間もエネルギーも、そしてもちろん費用もかかります。くせ毛は髪質の構造が独特なため、他の髪質よりも多くの潤いとケアを必要とします。
くせ毛なら誰でも自覚していると思うかもしれませんが、実は多くの女性がスタイリングや過度なヘアケア製品の使用によって天然パーマを傷めてしまっています。基本的と思われるヘアケア方法、例えばブラッシングの仕方でさえ、くせ毛の場合は少し異なります。
もし、湿気の多い天気や、髪を乾いた状態でブラッシングしたときに髪が広がりフリジーになるのなら、あなたの髪は生まれつきウェーブやくせ毛の可能性がとても高いです。髪の一本一本の生え方は、皮膚の下にある毛包の形によって決まります。直毛は円形の毛包から、くせ毛は平たく楕円形の毛包から生え、これがリボンをハサミの背でカールさせるのと同じ仕組みで髪を曲げます。毛包の形の左右差が髪のカールを生み、くせ毛は髪質的に乾燥しやすいもの。頭皮の皮脂が髪全体に行き渡りにくく、髪の外側のキューティクルもねじれや曲がりで弱くなり、結果として直毛より脆くなります。
ヘアケアルーティンを変えると、自分が天然のくせ毛であることに気付いたり、くせ毛本来のカールパターンが戻ってくることもあります。
製品選びやケア方法を考える際、自分のカールタイプを知っておくと役立ちます。くせ毛は一般的に、カールやリングレットの大きさで3タイプに分けられます:
さらに各タイプにはA・B・Cのサブタイプがあり、それぞれ細い、普通、太くて硬いなどの質感も。髪質は一本をよく観察すると判別できます。
タイプ2Aはほぼ直毛でゆるやかなウェーブ、2Bは“ビーチウェーブ”のような緩い波、2Cははっきりしたウェーブが特徴です。
タイプ3は、より明確なくるんとしたカールで、2より弾力もアップ。3Aはゆるい螺旋、3Bはコルク栓抜きのようなカール、3Cはペン程度の太さの細かいカールです。
タイプ4はいわゆる縮れ毛(コイル)。非常に細かく、締まった弾力のあるカールで、長さがあっても根元まで縮みます。
ちなみに一人の女性の頭にもいくつかのタイプが混在している場合もあります。
直毛の人にとってフリジーは傷みのサインですが、くせ毛の場合フリジーは普通で自然なことです。
カールパターンとは、毛がどう渦を巻くかを指します。場所によって巻き方や方向が異なる場合もあり、例えば顔の左右で反対にカールすることも。
くせ毛は乾燥しやすくデリケートなため、カールパターンが乱れるとすぐにフリジーになります。ホルモンバランスなど内的要因や、湿気、ブラッシング、寝るときや頭を物に当てたときなど外的要因でも変化します。
くせ毛のフリジーは乾燥や潤い不足の現れであり、ダメージや不潔さの印ではありません。4タイプは潤いが行き届いていてもザラついた手触りになります。湿気が多いと髪が空気中の水分を吸ってキューティクルが膨らみやすくなり、カール同士を引き寄せる一時的な水素結合も増えてフリジーが悪化します。
アメリカ史の大半で、アフロヘアは“不潔・乱雑”という偏見の目で見られてきました。縮れ毛への批判が差別の口実にされ、職場や学校での差別に繋がったことも。こうした偏見は現在では法律で禁じられつつあります。
1960年代にはブラックカルチャーの公民権運動の一つとして「ナチュラルヘア」が注目され、今や主流の美しさと認められています。黒人女性・男性は長年、白人中心の美の価値観に合わせるよう社会的圧力を感じてきました。そのためパーマやストレートアイロンで髪を欧米風に伸ばす女性も多かったのです。今、アメリカの黒人コミュニティ全体で、ナチュラルな髪や伝統的な三つ編み(コーンロウ)などが自由に楽しまれています。
一人ひとり髪質は異なり、くせ毛は時に意志を持っているようにも感じますが、どんなタイプのくせ毛にも共通するポイントがあります。あなたのヘアケアルーティンを作る際、ぜひ覚えておいてください。
乾いた髪はブラッシングしない。通常のヘアケア常識とは逆ですが、くせ毛は濡れると柔軟になってほどきやすくなります。必ず保湿コンディショナーや絡まり防止用アイテムを使ってからとかしましょう。
くせ毛用のコームやブラシを使う—目の粗いコーム、絡まりほぐし用ブラシ、デンマンブラシなどが理想。指を使ってほぐす“フィンガーブラッシング”もおすすめです。
毛先からとかしはじめる。まず毛先数センチをほぐし、徐々に上へ進んでください。
ヘアケア製品をつけながら絡まりをほぐす。もつれたままシャンプーなどをすると、均等に行き渡りません。
毎回洗髪時はしっかり保湿。保湿コンディショナーかヘアマスクを必ず使いましょう。
毎日髪を洗わない。1~2日おきに洗い、髪が自然の油分をキープできるように。
使用方法に細かくこだわりすぎない。多くのコンディショナー・マスクは「3〜5分置く」と書かれていますが、くせ毛では不十分。10分~40分、1時間置いても大丈夫です。特殊な製品以外は長めに放置しても心配ありません。
シリコーンや硫酸塩入り製品は避ける。くせ毛専用商品は含まれないことが多いですが、他製品でも成分表チェックを。
シリコーンは髪表面にバリアを張って潤いを遮断し、蓄積されます。硫酸塩は髪の油分を取り過ぎて乾燥・ダメージリスクが増えます。
過度な熱を使わない。できるだけ自然乾燥を。時間がなければ低温+ディフューザー付きドライヤーを。
普通のタオルでは拭かない。マイクロファイバータオルや綿Tシャツが最適。
くせ毛・ナチュラルヘア専門の美容室を選ぶ。カットやカラーは特に、経験豊富なお店で。
「カールガールメソッド」は世界的に有名なくせ毛用ケア法です。手順やこだわりが必要ですが、基本はネットなどで詳しく紹介されており、多くの女性は自分の髪質やライフスタイルに合わせて応用しています。主なポイントは:
スクランチングは簡単だけど重要なくせ毛ケア術。
どこからでも良いので髪を一束手に取り、毛先を手のひらで包み、頭に向かって持ち上げて優しく握ります。全体を繰り返しましょう。前かがみや横を向いて行えばボリュームアップにも。乾かす時もタオルやTシャツを使って同様に。
シャンプーやコンディショナーを付けた濡れ髪にも。スタイリング剤にも。こうすることで髪本来の質感と弾力が際立ちます。
プロッピングは、タオルやTシャツを使い髪をこすらず優しく包む乾かし方。スクランチング同様、髪を頭皮側に集めて持ち上げる感覚です。タオル等を平らに置き、濡れた髪をうつ伏せで布の中央に入れ、包み込んで頭に巻きつけて結びます。
ムース、オイル、ジェルなど、くせ毛を守り美しくするスタイリング剤は多数。
手作り派なら、亜麻仁ジェルなどを家庭で手軽に作ることも可能。 コストを抑えたい方は、霧吹きで水を朝やセット中に吹きかけてカールをリフレッシュするのもおすすめです。
スタイリング剤は湿った状態の髪に使用。カールが固まるようなら、乾いた後でスクランチングして柔らかな質感を出しましょう。
指でしっかりねじって形を作る(フィンガースタイリング・フィンガーコイリング)方法も人気。
洗髪や乾かす時にもカールを指で巻いたり、ブラシやコームの持ち手に巻き付けて、そのまま離すと理想の形に。時間はかかりますが、自分好みのカールに育てることができます。
夜のカール保護法にもいろいろあります。
どんなテクニックを試しても、くせ毛ケアは女性にとって生涯つづく旅路。でも一度きれいに仕上がっても、髪は日々変化し、新たなチャレンジが訪れます。
大切なのは、髪にも自分自身にもやさしく潤いを保つことです。
そして、自分自身にも同じようなやさしさを与えてあげましょう。
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