正しいブラジャーの選び方
時に論争の的となるブラジャーは、解放の道具とも抑圧の象徴とも見なされ、今なお多くの女性にとって挑戦の的です。
よく合うブラジャーはバストをサポートし、体型を美しく見せ、一日を快適に過ごす手助けをしてくれます。しかし、合わないブラジャーは深刻な不快感をもたらすことも。この記事では、意外と知られていないブラの知識や自分に合ったフィットの選び方を解説します！
ブラジャーは主にバストを覆い支えるために用いられる下着です。女性が布で胸元を覆う姿は、歴史上の絵画や文献にも多く描かれてきました。現代では、ブラは何十億もの女性にとって日常的な必需品である一方、多くの女性にとって悩みの種にもなっています。
ブラを着ける？それとも着けない？
#freethenipple などの運動の広がりとともに、女性の胸部が過度に性的に捉えられることへの問題点が指摘されています。残念ながら、女性がブラをしていてもしていなくても胸が過剰に性の対象とされがちです。男性は上半身裸で乳首を見せても自由ですが、女性は常に胸部や乳首を隠すよう求められ、授乳さえも公共の場で禁止されることがあります。ブラはコルセットと同じく女性の身体を抑制・管理する道具とみなされることも。しかし近年は、ファッション史家がコルセットやブラの利点も指摘しています。
もともとブラもコルセットも、女性自身の自由な動きやサポート、快適さを得るために考案、製作、着用されたものでした。1970年代の第2波フェミニストは「ブラを燃やした」とも言われますが、実際にはそこまでの流行ではなかったと立証されています。多くの女性にとって、ブラは日々の生活でバストを支える大切な存在です。結局のところ、ブラをつけるかどうかは、それぞれの女性が自分で決めていいことです。
バストが大きい、または敏感な人は、ジャンプやランニングなどの激しい動きが制限されやすいと感じることも。日常の階段の上り下りでさえ不快を感じがちです。ブラやスポーツブラは多くの女性の快適さを高めてきました。靴と同じく、ブラは快適さと便利さを追求する機能性衣類。もしブラに不快感があり、帰宅後すぐ脱ぎたくなるなら、サイズが間違っている可能性が高いです。
運命の一枚を見つけるには
意外かもしれませんが、市販され大量に広告されている「人気」のブラほど、実は体に合わないケースも少なくありません。ぴったり合う一枚を見つけるには根気よく探すことが必要です。やっと合うものを見つけても、そこで探しは終わりません。ブラは消耗品で、メーカーごとにサイズ感が違うことも多いのです。さらに、女性の体も年月やホルモン周期によって変化します。胸や肩に心地よくフィットし、適切なカップサイズとサポート力を持つブラを見つけるには、失敗と試行錯誤がつきものです。新しいサイズ・スタイル・ブランドに挑戦する場合は特に。下着店のフィッターが手伝ってくれることもありますし、オンラインサイズ計算ツールを使って予備知識を得るのもおすすめです。
ブラは基本的にアンダーバンド、ショルダーストラップ、バストカップの3つの部分から成ります。ストラップやバンドは調節できるので「カップが一番大事」と思われがちですが、実際は違います。各パーツがバランスよく一体となって初めて、しっかりとした機能を発揮します。
フィット感とサイズ
ブラのサイズ表記は、数字（バンドの長さ）とアルファベット（カップサイズ）の組み合わせで表されます。
アンダーバンド
バンドの長さを知るには、胸のすぐ下にメジャーを当てて胴回りを測ります。注意点は以下の通りです：
- 素肌で測定すること——ブラや服の上からだと正確に測れません
- バンドは程よくピッタリで苦しすぎず、指1〜2本が入るくらいが目安です
- アンダー部分が背中側で上がらず、前後で水平になるようにしましょう。上がる場合はバンドが緩すぎるので、バンドサイズを下げカップサイズを上げてみてください。
- 一番外側のホックがちょうど良いものを選びましょう。着ていくうちにバンドが伸びるため、ホックを締めて調整できる余裕が必要です。
カップサイズ
ぴったりのカップサイズを見つけるのは難しいもの。ブランドごと、またバンドサイズごとにもカップの基準は異なります。
正しいカップサイズを知るには、立った状態と、前かがみでバストを自然に垂らした状態の2回測って平均を出しましょう。2つの測定値の違いは、バストの形や柔らかさによって変わります。
次のステップでフィット感を確かめられます：
- ストラップを使わず、バンドだけで胴体にしっかり巻いて留める
- バンド（ワイヤー部分も）が肋骨にしっかり当たり、バスト組織を圧迫していないか確認する
- 上体を90度前に倒し、重力でバストをカップ内に落とし入れる
- 立ち上がり、手でバストの位置を整えカップにきれいに収める
- ストラップを適度な長さに調整する
バストがカップの前や脇からはみ出したり、逆にカップが余ったりシワになったりしないか確認しましょう。左右に差がある場合は大きい方に合わせてタイト過ぎないようにします。差が大きい場合、小さいほうにパッドで調整可能です。
ブラのサイズ選びは、何よりも機能性と快適さが大切。どの部分も肌に食い込んでいてはいけません。ほどよくしっかりフィットしつつ不快感がないのが理想です。「試着時はよくても、しばらく使ううちどこかが痛くなった……」そんな時はサイズが小さい証拠。納得いくまでじっくり選びましょう。
ブラにはいろんな種類が
用途に合わせて選べる多彩なブラの種類——代表的なものを紹介します。
ブラレット——カジュアルで遊び心のあるタイプ。トップス代わりやファッションのポイントとしても人気。
プッシュアップブラ——カップやパッドでバストを持ち上げ、ボリュームや谷間を強調。パッドが取り外せるものもあります。
ストラップレス——背中あきやノースリーブなどに便利。ズレやすいのでシリコン素材を使って固定するタイプも。フィットさせるのが難しいと言われます。
シームレスブラ——ワイヤーや縫い目なしでボディラインに沿う成型タイプ。主に合成繊維製でスタイルも豊富。人気急上昇中。
トレーニングブラ——成長期の女の子や小胸女性向けの、軽やかなタイプ。
授乳ブラ——カップ部分が開閉しやすい構造で、授乳時にブラを外さず赤ちゃんにおっぱいを与えられるよう設計されています。
スポーツブラ——激しい運動時の擦れや揺れを防ぐためバストをしっかり包み込みます。使用後は毎回洗うのが理想的。
ナイトブラ——ホックやワイヤーなしで寝る時の軽いサポートを求める人や、大きなバストをやさしく支えたい人におすすめ。低負荷の活動に最適。
合わないブラは、着けないよりも不快感を増すことも。他の服の見た目にも影響しかねません。反対に、フィットする適切なスタイルのブラは、バストを美しく見せ、体型やコーディネートも引き立ててくれます。良いブラは高価に感じるかもしれませんが、たくさん要らないし、その分、快適さ・自信・おしゃれの投資となるはずです。靴と同じく、サイズが合えば長持ちします！
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