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月経周期を通じた健康的な体重管理

多くの女性にとって、体重の変動は悩みの種になりがちです。その理由を理解することで、苛立ちを軽減できます。

月経周期にわたる健康的な体重 ― ホルモン変動とうまく付き合うためのバランスのコツ

月経周期でもっとも目立つ出来事は生理ですが、これはサイクルの一部にすぎません。ホルモン産生の変化は一ヶ月を通じて起こります。この変動を理解することが、自分の身体の複雑さを乗り越える助けになります。

月経周期は女性の身体の多くの機能に影響を与えます。ほとんどの女性は毎月の出血だけを感じるかもしれませんが、実は周期全体はもっと複雑です。月経周期はホルモンの産生を調整し、それが気分や見た目、さらには体重増加にも影響します。この記事では、月経周期が体重にどのように影響するのか詳しく見ていきましょう。

月経周期

健康的な月経周期は28日から35日の間が一般的です。生理そのものは大きな不快を伴うべきではありません。しかし、月経のある女性の90%がなんらかの月経前症候群(PMS)を経験します。


PMSの症状には、むくみ、疲労、便秘、下痢、頭痛、腹部のけいれん、腰痛、腫れ、胸の張りや痛みが含まれます。心理的な症状としては、うつ症状や不安、気分の浮き沈み、イライラ、過食などが現れます。

これら一般的な症状に加え、多くの女性が体重増加を感じます。1〜2kgの体重変動はよくあることですが、過剰な体重増加は、一般的に周期によるホルモン変動だけが原因ではありません。

周期中のホルモン変動

本サイトの記事を読んでいる方はご存知かもしれませんが、月経周期には主に三つのフェーズがあります:

  • 卵胞期は、生理の初日から排卵までの期間です。これは生理そのものと、排卵へ向けて卵巣のいずれかから成熟した卵子が卵管へ放出されるまでの期間に分かれます。
  • 排卵期は次に訪れる最も短いフェーズで、おおよそ24時間続きます。通常、卵胞期の最初の日から14日目あたりに起こります。この時期にはエストロゲンとプロゲステロンのレベルがピークに達し、脳下垂体が黄体形成ホルモン(LH)の分泌を増やし、卵子を排出させます。

黄体期は卵子が放出されたあとに始まり、受精しなければ約14日続きます。この時期はプロゲステロン値が上昇し、卵胞が黄体に変化し、その後体に吸収されます。この時期には多くの女性が体重増加を感じやすくなります。

体内の更なるホルモン変化については、「月経周期中のホルモンの影響」をご覧ください。

ホルモンによる体重増加の理由 - ホルモン変動で体重が変化する要因のビジュアルガイド


ホルモンによる体重増加の理由

水分のため込み

黄体期ではプロゲステロンが増加します。プロゲステロンには利尿作用があるため、生理前や生理中に尿の回数が増える方も多いです。しかし、ホルモンバランスが乱れると、体に水分がたまりやすくなり、むくみが生じます。特にエストロゲンが高くプロゲステロンが低い場合はその傾向が強まります。周期のこの段階で、身体がふっくら感じたり重たくなったりすることがあります。

やる気の低下

生理前や生理の始まりには、より疲れを感じやすくなります。これは月経の一般的な副作用で心配はいりません。疲労感が強い時は激しい運動はおすすめしませんが、軽い運動で血流を促せば、疲れやむくみの緩和につながります。

大切なのは、自分の身体の声を聞くこと。周期に合わせて運動ルーティンを調整することが有効です。自分に逆らうのではなく、身体と協力しましょう。何もやる気がない日もあるのが普通ですが、散歩やちょっとしたヨガでも気分が大きく変わります。

食欲と間食欲

ホルモン変化やストレスで多くのエネルギーが消費されるため、多くの女性は生理前や生理中に食欲や甘いものへの欲求が増します。塩分や糖分の多い食品は水分のため込みや便秘の悪化、膨満感の増加に繋がります。少し甘いものを食べても構いませんが、栄養価の高い食事の方が長期的には心身の調子を整えてくれます。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れとは、体内で特定のホルモンが多すぎたり少なすぎたりする状態。このアンバランスは深刻な健康問題につながることもあります。女性はホルモンが乱れるとエストロゲン過多でプロゲステロン不足、または逆に(これは稀ですが)なりがちです。

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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

エストロゲンは脂肪細胞と結び付き、脂肪組織に蓄積されます。エストロゲン優勢の傾向がある女性は、ふくよかな体型になりやすかったり、痩せにくさを感じたりします。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のようなホルモンバランスの問題は脂肪組織の増加を引き起こすことがあります。PCOSではエストロゲンとアンドロゲンの優勢がよく見られ、体重が減りづらい症状の一つです。不安があれば医師や婦人科医に相談しましょう。

体重管理が苦しくなったとき

健康的な体重には人それぞれ違いがあり、それを認める時代になりました。しかし、身体が成長や成熟に合わせて変化するのを止めることはできません。誰もが体重の変化を経験します。生理による小さな変動、ライフスタイル変化による大きな増減、更年期や加齢によるカラダの再調整などですが、極端な体重変動や体重を調整できない場合、何らかの基礎疾患が隠れていることもあります。

肥満

ホルモンバランスの乱れや生殖関連の問題は脂肪組織の増加を招きます。多少の体重変動は正常ですが、過剰な体重は健康とは言えません。肥満は心血管疾患、脳卒中、糖尿病、慢性的な痛み、炎症のリスクを高めます。PCOSなどを抱える女性にとって、減量はとても難しい場合があります。食生活や運動を工夫してもなかなか体重が減らない場合は医師に相談を。時には食事内容やストレス管理、適度な運動の見直しでホルモン異常の改善が期待できます。

栄養失調

体重増加への不安から、無理なダイエットや過度な運動に走る女性もいます。極端な食事制限や運動は、栄養失調や月経不順、無月経につながります。身体が元気に過ごすには十分なビタミン、ミネラル、微量栄養素が必要です。食事との健康な関係を持つことはやや過激に思えるかもしれませんが、とても重要です。「栄養仲間」を見つけて、健康的な習慣の定着を一緒に目指しましょう。

広告やエンタメ業界が押し付けてきた、細すぎる美の基準によって私たちの身体の多様性への感謝が薄れています。トップアスリートであっても、その身体は種目によって全く異なりますし、自分自身の与えられたギフトや個性を大切にしていきましょう。

月経周期を通じて安定した体重を保つために

身体が常に変化していることを受け入れる

16歳の時に穿いていたジーンズがいつも入る、という目標は現実的ではありません。生涯を通じて体型がほとんど変わらない女性もいれば、妊娠・出産、病気、ライフスタイルによって大きく変化する人もいます。年齢を重ねれば脂肪は増え、筋肉や骨量、水分は減る傾向に。こうした変化は見た目も気分も左右します。変化する自分を柔軟に受け入れられるほど、より自分らしく美しく過ごせます。

健康的な代謝をサポートする

普段から栄養価の高い食事をしていれば、強い食欲や間食欲は起こりにくくなります。食欲は体が必要としているものへのサインです。たんぱく質、炭水化物、脂質をバランスよく摂取していれば、自然と甘いものや塩分の高い食品への欲求も減り、代謝も整います。

やる気がなくても体を動かす

身体を動かすことは健康的な体型と、正常な月経周期のために欠かせません。ただし、運動へのモチベーションや体力は周期ごとに変わります。卵胞期はエネルギーが高まりやすく、しっかりした運動や有酸素運動に最適。黄体期はゆっくりペースに落ち着き、ウォーキングやヨガ、軽い筋トレなどを意識しましょう。過度な運動や自己否定をするのではなく、自分に優しく。身体のサインに耳を傾ければ、気分も安定し始め、体重も徐々に落ち着くはずです。時には「やりすぎないこと」が大切です。

もし自分の身体といつも格闘しているなら、何かメッセージが隠れているのかもしれません。サインを見逃さず、必要なら医師に相談して自分に合ったケアを探しましょう。長年、私たちは「女性の身体はこうあるべき」という美の基準を押し付けられてきました。自分にとっての健康とは何かをぜひ見つけてください。時には数キロの増量こそが、最高のパフォーマンスや心の健康につながることもあります。

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https://bmcwomenshealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12905-020-01085-4
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17684511/
https://annals-general-psychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12991-019-0255-1
https://www.medicalnewstoday.com/articles/327326#summary
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3154522/
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人生はとても予測できません。残念ながら、災害時や大変な状況でも生理を一時停止できるボタンはありません。この記事では、緊急時でも生理を管理するためのアイデアをご紹介します。
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