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生理中になぜこんなに感情的になるの?

月経前や月経中は、望ましくない感情的な影響がよく現れます。感情や月経について話すのは難しいテーマであり、感情を表現することが理由で女性が恥をかされたり、無視されたりすることが今もあります。そのため、女性が実際に感じていることが軽視されやすいのです。しかし月経周期の中で感情の変化を経験することは、ある程度までまったく普通のことです。では、PMSやそのほかの周期の段階で具体的に何が起きているのか、一緒に見ていきましょう。

生理中の感情変化 - 月経周期での気分変動を認め受け入れるビジュアルガイド

思春期から更年期にかけて、ホルモンの変動により女性は周期的に気分の変動を経験します。それでも、私たちはそれぞれ異なる個性を持ち、人生の中でさまざまな感情を抱きます。感受性が高いことは弱さではありません。ただし、低い気分が日常生活に支障をきたす場合には、単に受け入れるだけでなく、対処法を考えることも大切です。

生理中になぜこんなに感情的になるの?

ホルモンのせい?月経周期を理解する

ホルモンは間違いなく、月経周期中に感じる心身の変化に大きな影響を与えます。特に月経直前や月経中はその影響が顕著に現れます。感情や気分の変化、さらにはPMS症状に最も影響を与える2つのホルモンがエストロゲンプロゲステロンです。

エストロゲンは、周期の前半で急激に増え、排卵前にピークに達し、その直後に急激に減少します。この時期は気分や体調も良い傾向があります。プロゲステロンは、周期の後半でベルカーブのように上昇し下降します。この2つのホルモンが増減し生殖周期を調整することで、女性が周囲の世界に対する感情的な反応も変化します。

エストロゲンが高い時期、特に月経周期の卵胞期には、エネルギーが高まり、前向きな気分を感じやすいです。エストロゲンがピークになる排卵期前後には、人と会いたくなったり、メンタルの回復力が高まったり、難しいことにも前向きに取り組める感覚が得られるでしょう。

プロゲステロンは主に「妊娠ホルモン」とされ、子宮内膜を受精卵に適した状態にし、着床を促します。プロゲステロンはリラックス効果があり、落ち着きを感じやすいです。この作用は黄体期(周期の後半、PMS直前〜生理前)で特に強くなります。

妊娠しなければ子宮内膜が剥がれ落ち、プロゲステロンが急激に低下します。受精卵が着床した場合、プロゲステロンは妊娠を維持するためさらに上昇していきます。

プロゲステロンの変動、特に急激な減少は、イライラの原因になることも。ほとんどの女性は月経周期の各段階によって気分の違い(PMS症状や全体的な感覚の変化)をしっかり実感しています。特にPMS症状が重い方は、月経前増悪やPMDD、その他の要因で一層大変かもしれません。

季節のようなサイクル

周期の中のホルモン変化は、自然界の季節に例えられます。生理は「冬」であり、全てがゆっくりと進み休息を必要とします。排卵は「夏」で、自信や前向きな感覚が強くなり、最も自分らしさを感じやすい時期です。

自分自身の身体が各段階でどう感じるかを知ることで、サイクルの特定の日にどんな変化が起こるか把握しやすくなります。

身体的な不快感も原因?

これらホルモン変化に加えて、生理痛や膨満感、胸の張り、食欲増進、頭痛などの身体的な症状自体も、女性の感情的な負荷を増やします。

お腹の痛みや疲労、突然の経血漏れなどで最良のパフォーマンスは難しいですよね。生理中でも素敵な1日を過ごすことは十分可能ですが、時には気分が落ちてしまう自分を責めないでください。それは無能を意味しませんし、体の不調がある日は自分に優しくする正当な理由です。

社会的な側面は?

感情は他人との関わりにも強く影響されます。人と交流したり、信頼できる友人に悩みを打ち明けたりできていますか?安心できる環境はありますか?生理中やPMS症状が重いと、社会的な交流は負担になり孤立感やストレスを感じやすくなります。「今日はこのパンツでよかった?」「生理中にプールに入って大丈夫?」「誰にナプキンやタンポン借りればいい?」

安全かつ手頃に月経用品を入手できない女性は、現在では生理の貧困(ピリオド・プアリティ)と呼ばれる問題に直面します。これは生理そのものを困難かつ人間性を損なう体験にしてしまいます。生理が理由で学校や仕事を休まざるを得ない場合、ストレスや不安、落ち込みは当然感じるでしょう。他の理由ですでに気分が沈んでいれば、PMSが心の健康にさらに影響を与えることもあります。

神経伝達物質のせい?

実は、性ホルモンは「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質——セロトニン(気分・睡眠・食欲を調節)、ドーパミン(達成や満足感の報酬)、エンドルフィン(痛み緩和や快楽増進)、GABA(神経の興奮を抑え気分調整)にも影響します。女性ホルモンやPMS症状の変動も、セロトニン値などに影響を及ぼします。

生理中に泣くのは普通?:月経中の感情を探る


生理中に泣くのは普通?

ある程度までは——はい、まったく普通のことです。泣くことはさまざまな刺激や出来事に対する、ごく自然な自己調整の方法です。感情的な涙にはストレスホルモンが多く含まれるため、泣くことで気持ちを整え、少しでもストレスを軽減できるのです。悪態をつくことで痛みが和らぐように、泣くことも痛みの対処法です。

どんな時に感情的になっても問題ありません。これは人体として正常な作用だからです。ただし、重度の抑うつやコントロールできないほどの気分の浮き沈みが続く場合は、より深刻な健康問題が潜んでいる可能性も。

嫌なことを考え込みすぎて自分をさらに落ち込ませないように意識してください。ただし、あなたの感情は基本的に常に大切なもので、時に大袈裟に思えたとしても否定しなくて大丈夫です。確かに、不安や脳は物事を実際以上に悪く見せることもありますが、あなたはちゃんとまわりの出来事を受け止めることが許されています。

気分が沈み感情が揺れるのは、体が「何かがおかしい」とサインを出している場合も。時には正当な理由がちゃんとあるのです。

涙と気分の浮き沈み

例えば、エストロゲンの分泌量は女性一人ひとりの周期の中でも大きな幅がありますし、同じ時期で比べても女性による個人差が大きいです。ある時点のホルモン値は正確に測れても、ホルモンだけでは感受性の強さまでは予測できません。

PMSPMDD(月経前不快気分障害)を持つ多くの女性は“正常”なエストロゲン値なのに症状が現れます。つまり、ホルモンそのものより、体内でどう作用しているかの問題なのかもしれません。エストロゲンが高いとき感情の激しさを経験する女性もいれば、更年期入りで低下するとむしろ安定を感じる場合もあります。

プロゲステロンが増えると落ち込む・イライラする・不安になる女性もいますが、「プロゲステロンが減少したとき」に一層不安定になる女性もいます。産後、更年期前後や閉経後のうつも女性特有のもの。性ホルモンが感情面で大きな鍵を握ります。

気分の症状が特に重いなら医師に相談しましょう。

ほかの要因

その他の身体的・感情的な症状

ホルモンだけが、心身に影響しているわけではありません。生理中の腹痛や膨満感などの身体症状でも、気分は大きく左右されます。痛みは誰にとっても辛いものですし、「生理だから我慢すべき」なんてことはありません。


たまに鎮痛剤でPMSや生理の痛みを和らげるのは決して悪いことではありません。痛みが減ると気分や幸福感にも本当に影響します。

ストレス・生活習慣・食生活も要因

生理中でも日常のストレスは続きます。ホルモンが低い時期には、普段以上に症状をうまく処理しづらく感じることも。

服用中の避妊薬が気分の浮き沈みやその軽減に関係しているケースもあります。もし避妊薬の調整や変更によって今より快適になるかもと思ったら、必ずかかりつけ医に相談を。

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月経前不快気分障害(PMDD)

月経前不快気分障害(PMDD)は、PMSの重症型で、一部の女性に現れます。PMDDは月経周期の黄体期(通常は生理開始の1〜2週間前)に、激しい気分変動や身体症状が現れるのが特徴。PMSよりも症状が深刻で、日常生活に大きな支障を来たす場合もあり、軽視してはいけません。

PMDDは世界の女性の約3〜8%(20人に1人程度)と少数派ですが、決して珍しい疾患ではありません。多くは20代半ばに症状が出はじめ、閉経が近くなるとさらに悪化する場合もあります。

感情の変化を乗り越えるには

月経に伴う感情の変化は、必ずしも異常や問題を意味しません。多くの女性は、少し気分が落ち込んだり感受性が高くなったりしますが、それで日常生活が大きく変わることは多くありません。それでも心と体は密接につながっているため、健康的な生活を意識することで感情も安定していきます。

まずは自分のニーズに向き合い、可能な範囲でサイクルに合わせて過ごしてみましょう。睡眠は十分取れていますか?身体を動かしてリフレッシュできていますか?水分補給や屋外でのリラックスタイム、バランスの良い食事も大切です。

月経期のセルフケアはとても大切です。むくみ防止に塩分を控えたり、軽い運動や充分な睡眠で体の負担を和らげたり、自分をしっかり労わってください。

おすすめのセルフケア例:

  • しっかり水分を取る
  • 生理痛・体のこわばりにはカイロや温熱パッドを活用
  • 栄養バランスの良い食事を意識する
  • 質の良い休息をとる
  • 負担にならない範囲で軽い運動を
  • カフェインやアルコールの摂取を控える
  • 気分の浮き沈みが自覚できたら、好きな音楽やドラマ、お散歩グッズなど、あなた自身の対処法を用意しておくと安心です。

もしこうしたセルフケアをしても症状が和らがない、あるいはセルフケアに支障が出るほどなら、ほかに原因が潜んでいる可能性もあります。

まとめ

かつて女性が深刻な感情の乱れを訴えると「ヒステリー」として扱われ、理解されずに隔離されることもありました。今でも月経に関する訴えが軽く扱われることもあります。しかし、PMS症状の現れ方はさまざまですが「苦しみ」は正常な状態や我慢できることではありません。

月経周期と関連して情緒面や行動面で生活の質が損なわれているなら、必ず助けを求めてください。誰も苦しむべきではありません。一方で、時折訪れる感情の沈みはまったく普通のこと。自分の心を快適に保つ方法を見つけるチャンスもたくさんあります。

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https://www.womanlog.com/cycle/premenstrual-dysphoric-disorder-understanding-pmdd
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https://www.womanlog.com/cycle/how-do-hormones-affect-you-during-your-cycle
https://www.med.unc.edu/psych/wmd/resources/mood-disorders/menstrually-related/
https://kidshealth.org/en/teens/period-blues.html
https://www.in-mind.org/article/how-much-does-the-menstrual-cycle-affect-emotional-life
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnins.2014.00380/full
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0959353519836445
https://www.medicalnewstoday.com/articles/319631
http://e.hormone.tulane.edu/learning/types-of-hormones.html
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